見えにくさに気づくための アイフレイルの話
見えにくさを、そのままにしていませんか。
目の健康は、読書や散歩、人との交流を支えています。「年だから仕方がない」と決めつけず、見え方の変化を確かめることが大切です。

好きだったことを控えていませんか
「新聞を読むのが面倒になった」「外に出るのが億劫になった」。そんな変化の背景に、見えにくさが隠れていることがあります。

趣味や外出を控える理由に 見え方が関係していないか振り返りましょう
例えば、文字がかすむと読書が疲れるものになり、段差が分かりにくいと散歩が不安になります。ご家族も「気力が落ちたのかな」と考える前に、見え方について尋ねてみてください。
活動が減る理由は人それぞれです。目の状態も、その一つとして確認しましょう。
フレイルとアイフレイルとは
フレイルは、心や体の元気が低下し、健康上の問題が起こりやすくなった状態です。体力だけでなく、気持ちや、人とのつながりも関係します。
アイフレイルは、年齢とともに目の働きが弱くなった状態や、その心配がある状態です。特定の病名ではなく、目の変化に早めに気づくための考え方です。[1]
見えにくさと体の衰えに関連
日本のJAGES(日本老年学的評価研究)では、65歳以上の約7,900人を3年間追跡しました。調査開始時にフレイルではなかった方のうち、見えにくさを訴えた方は、その後、フレイルやその前段階へ移りやすいという結果でした。[2]
見えにくさが必ず体の衰えを引き起こす、という意味ではありません。それでも、目の状態を全身の健康と合わせて考える大切さがうかがえます。
白内障手術と認知症の研究
米国で白内障のある高齢者約3,000人を追跡した研究では、手術を受けた方は、受けていない方より認知症を発症しにくいという関連が報告されました。[3]
ただし、手術を受ける方と受けない方では、健康状態や生活習慣などが異なる可能性があります。
白内障手術で認知症を予防できる、認知症が治る、と証明されたわけではありません。
手術は、認知症への不安だけで決めず、今の見え方や生活の困りごと、期待できる効果とリスクを医師と相談して考えましょう。
目の相談は 身近な困りごとから
眼科で相談すると、すぐに手術になるわけではありません。まず、眼鏡が合っているか、白内障などの病気がないかを確認し、原因に応じた対応を考えます。

目の状態を確かめることは 好きな活動を続けるための一歩になります
こんな変化があれば お聞かせください
- 眼鏡をかけても見えにくい
- 段差や階段が分かりにくい
- 見え方が気になり 趣味や外出を控えている
認知症やフレイルへの対策には、運動や食事、人との交流、持病の管理なども大切です。その中の一つとして、目の健康も見直してみましょう。
参考文献と情報
[2]Kawaguchi K, et al. Arch Gerontol Geriatr. 2023;104:104834.







コメント