診察・検査費が保険適用へ(2026年6月〜)
近年、子どもの近視は増加傾向にあり、裸眼視力が1.0未満の割合が高くなっています。こうした背景から、厚生労働省は2026年6月より、近視の進行を抑える目薬を使用する際の診察・検査費用を公的医療保険の対象とする方針(選定療養の枠組み)を示しました(薬剤費を除く負担が軽減されます)。この動きにより、治療をより受けやすい環境が整いつつあります。

■ 近視進行抑制点眼薬「リジュセア」とは
「リジュセア®ミニ点眼液0.025%」は、2024年12月に厚生労働省で製造販売承認を取得した、日本初の近視進行抑制を目的とした点眼薬です。アトロピン硫酸塩という成分を低濃度(0.025%)で含み、1日1回就寝前に点眼することで、眼球が前後に伸びるのを抑え、近視進行を穏やかにする効果が期待されています。治験でも進行抑制の効果が確認されており、新たな近視管理の手段として注目されています。
この薬剤は防腐剤フリーの一回使い切りタイプで、小児期に長期使用しやすい設計になっています。
■ これまでの課題:保険適用外での自由診療
これまでリジュセアは、薬剤自体が薬価基準未収載のため保険適用外であり、診察・検査・処方すべてが自由診療扱いでした。その結果、
- 毎月の薬剤費がかかる
- 診察・検査費も全額自己負担
といった点で、継続治療に踏み切れないご家庭もありました。
■ 保険適用方針のポイント
厚生労働省は2026年1月に 中央社会保険医療協議会に対して、近視進行抑制点眼薬の診察・検査費用の保険適用案を提示し、了承しました。
これにより、
✔ 診察
✔ 視力検査
✔ 屈折検査
✔ 眼鏡処方
✔ 眼軸長測定など
といった**通常の眼科診療に共通する部分は保険適用(自己負担2〜3割)**の対象となります。薬剤そのものは引き続き自費となりますが、診療面の負担が軽減される見込みです。(多くの自治体では子供の医療費自己負担は無料となります)
これにより、「近視進行抑制治療へのアクセスが広がり、継続しやすくなる」ことが期待されています。
■ 近視は早期から管理する時代へ
近視は、眼球の前後の長さ(眼軸長)が伸びることが主な原因で、成長期に特に進行しやすいとされています。一度進行した眼軸長は戻りにくく、将来強度近視になると緑内障や網膜剥離などのリスクが高まる点が指摘されています。そのため、早期から進行を抑える管理が重要です。
「リジュセア」は必ずしも全ての近視の子どもが対象となるわけではありませんが、進行が早いお子さまや今後の視力低下が心配な場合には、有効な治療選択肢の一つと考えられます。
■ 当院でのご案内
当院では、お子さまの近視の進み具合を丁寧に診察し、検査結果をもとに治療の必要性を検討いたします。薬剤は引き続き自費となりますが診察・検査は保険適用となり、負担が軽減されることで治療継続がしやすくなります。
※2026年6月までは従来通り自由診療の対象となります







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